ファクタリング業界の自主規制機関

給与ファクタリング・・実態はヤミ金

東京新聞

新型コロナウイルスの感染拡大で生活困窮者が増えると予測されるのに伴い、「給料ファクタリング」と呼ばれる金融取引の被害拡大が懸念されている。給料をもらう権利を業者が買い取る形にして金銭を渡し、後日、手数料名目の莫大な利息を加えた金額を戻させる仕組み。金融庁は「実態は違法なヤミ金業者。絶対に利
用してはいけない」と警告する。 (稲垣太郎)

◆給料「前借り」 LINEで簡単に契約成立                                   2.05.13

LINEで簡単申込み

お客さまの基本給を買い取りし、それを給料日に買い戻していただく」。記者がインターネットで見つけた業者に電話をして業務内容を尋ねると、若い男性の声でそう言われた。「いくら借りられるのか」との問いには「金融業ではないので『貸す』という概念ない。今はコロナの関係で高額な買い取りはやっていなく、二万円とか三万。二万円だと三万五千円ぐらいで買い戻してもらう」との説明だった。

 ファクタリングとは、未回収の代金を取引先から受け取る権利(売掛債権)を企業から買い取り、自ら回収して資金を得ることを指す。これ自体は通常の商取引に当たる。問題は、給料を借金の担保のように扱う業者が出始めたこと。一般社団法人「日本ファクタリング業協会」(東京)には、昨年五月ごろから被害に遭ったという問い合わせが増え、これまでに約千三百件の相談が寄せられている。

 ネット上には、業者の怪しげな広告があふれている。明るい色のイラストや写真を使い、「借金ではありません」「安心して利用できます!」「即日現金化!」といったうたい文句が並ぶ。被害者の救済などに当たる「東京ファクタリング被害対策弁護団」代表の釜井英法弁護士によると、電話をかけるとLINE(ライン)で身分証明書の写真などを送るよう促され、簡単に契約が成立。あらかじめ手数料を引いた金額を受け取るという流れだ。(稲垣太郎)