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手形割引は「利息制限法の適用はない」と解された判例

最高裁

◆手形割引の性質
◆手形割引は手形の売買たる性質を有し、手
 形の割引料名義の金員を差し引いた金員の
 交付は手形の売買代金の授受にあたり、こ
 れについては、利息制限法の適用はないと
 解された事例

昭和48年4月12日 約束手形金請求事件 最高裁第1小法廷 判決

 裁判年月日 昭和48年4月12日 裁判所名 最高裁第一小法廷裁判 区分判決
事件番号昭46(オ)111号 事件名約束手形金請求事件
裁判結果 上告棄却
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人石田市郎の上告理由について。
本件各約束手形は、上告人石橋食品工業株式会社が商品売買代金支払いのために振り出し
たいわゆる商業手形であつて、被上告人は、上告人株式会社永松商店の代表者上告人永松亀
一からその現金化を依頼され、原判示の割引料名義の金額を差し引いた金員を交付して、右
手形の裏書譲渡を受けたものであり、右手形の授受は手形自体の価値に重点を置いてなされ
たものであり、手形以外に借用証書の交付や担保の提出はなされなかつたなど、原審の確定
した事実関係のもとにおいては、上告人株式会社永松商店と被上告人との間の本件各約束手
形の授受はいわゆる手形の割引として手形の売買たる実質を有し、前記金員の交付は手形の
売買代金の授受にあたるものであつて、これについては利息制限法の適用がないとした原審
の認定判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用
することができない。
よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
裁判長裁判官 大隅健一郎
裁判官藤林益三 裁判官下田武三 裁判官岸盛一 裁判官岸上康夫

手形割引における割引料(解説)

  1. 手形割引とは、割引依頼人が満期未到来の手形を相手方に裏書譲渡し、譲受人が手形金額から満期日までの利息その他の費用(割引料)を差し引いた金額を割引依頼人に支払う取引をいうとされている38
    手形割引の法的性質については、手形の売買と解するのが通説であるとされる。
  2. もっとも、現実の取引社会において「手形割引」と呼ばれているもの、あるいは具体的な事例において当事者が「手形割引」と呼んだもののすべてが、学問上の手形割引としての性質を有するというわけではなく、当該取引の法的性質は具体的な事案ごとに当事者の意思を解釈して定められるべきであると考えられている39
  3. ただし、銀行が行う手形割引については、手形の売買であるという認識が定着したとされている40 。他方で、銀行以外の者が行う手形割引については、上記のような確定的な解釈は存在せず、判例も具体的な事案に応じて、売買であると判断するものや、消費貸借であると解釈する可能性を示唆するものがみられる41
  4. 最判昭和48 4 12 日金判373 6 頁は、手形割引の法的性質について、原審の認定した事実関係のもとでは手形の「売買」であるとして、利息制限法は適用されないと判断した42。このような考え方に対しては、「手形割引を売買と構成しても、利息制限法の精神にかんがみてその適用を認めてもさしつかえなく、消費貸借と構成しなければ同法の適用がないと解するのは形式的にすぎよう」との批判や43、利息制限法の「立法論的適否はともかく、同法が存在する以上、本件のような事例で同法の適用を否定することは実質的に考えると疑問ではなかろうか」という有力な批判がある44
  5. 消費貸借であると解釈する可能性を示唆するものとしては、例えば、最判昭和41 3 15 日民集20 3 417 頁は、利息制限法との関係ではなく相殺による債権回収が問題となった事案であるが、信用組合が行った手形割引について、原審の認定した事実関係のもとでは、「名は手形割引であるがその性質は消費貸借と認められる旨の原判決の判断は、その認定している事情に照らして是認しえなくはない」としている。
  6. この点、出資法および貸金業法においては、手形割引および売渡担保に対しても利息上限規制が適用される。出資法7 条、貸金業法2 1 項。なお、利息制限法には同様の規定が存在しない。

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